-秦side-




ガラスの向こうに大量の機械に繋がれた波夏がいる



俺が波夏に声をかけてすぐだった



俺は波夏しか見てなかった



あの時俺が黒崎を見ていれば・・・


「秦」


千秋に呼ばれる


「美羽さんだ」


廊下にヒールの音が響く


俺は頭を下げた



「あなたたちは怪我してない?」


「はい

大丈夫です」



美羽さんに聞かれて千秋が返事をする




「お袋!」


廉さんが出てきて美羽さんを呼ぶ



「波夏は?」


そう言いながら二人で中に入っていく





波夏は今夜が山




さっき廉さんがいろいろ説明してくれたけど


それしか耳に入らなかった




「波夏・・・」