『1位 桜江波夏 900点』




「うそ…だろ…?」


祠希の顔から表情が消えた


900点…つまり満点




「英才教育恐るべしだな」


那智が笑う



「だってあいつ始まってすぐ寝たって言ったよな?


それで満点ってカンニングでもしたんじゃねえの?」



「波夏はそんなことしねえだろ」




俺は波夏が開いていた問題集を思い出す



あのレベルは英鈴か隆黒だ



「那智」

「ん?」


「桜ってどこの高校通ってる?」


「「は?」」


二人に聞き返される




「白龍は英鈴だった


桜は?」





「お前それは考えすぎだ」


「いいから調べてくれ」


「分かったよ」



那智が立ち去った


「お前本気で波夏が嵐だと思ってんのかよ」


祠希に聞かれる



「そうかもしれないって話だ」


「まあ俺はどっちにしたって嵐はすげえ奴なんだって思って終わるけど


お前はどうしたいんだよ


もしそうだったって分かってあーそうですかで済ませるのかよ?」



「分かんねえよ



でも嵐は俺にとって大切なんだよ



俺を救ってくれた



だから真実を知りたい」








その真実は思わぬところで知ることになった