恋を知るまでの距離




優愛の手を握りながら、席を座っていると奏人が帰ってきた、


「奏人おかえり」

「おう」

ちょっとやつれた顔をしていた。

モテる人も大変だねぇ。
私には全然わからないけど。

告られたことないし。

隣にはいつも美少女の優愛ちゃんがいるからね。


苦笑いしてると、優愛が袖をまた引っ張ってきた。

この合図は、聞けってことか。


「さっきの子と付き合うの?」

「付き合わねぇよ?知らない子だったし」

その一言に優愛はホッとしていた。


「そろそろ予鈴鳴るな」

「そうだねー。…そういえば転入生来るんだよね。楽しみ~」

「翼の隣じゃね?空いてるし」

「まじだ」

そんな会話をしながら、私達はそれぞれの席に着いた。