私と翔哉はひたすらドアを
探して、開けようと試みていた。

すると、どこも開かない。

「どうなってんの、コレ…」

そう呟くとほぼ同時に、誰かの
声が聞こえた。

「あら!閉じ込められたの?」

この声は……………



黯梛。

「黯梛…?」

振り向くと、黯梛の幻像があった。

「学校閉じ込められたの?あはははっ。」

今、なにが起こってんの?
私は訳が分からなくなって、翔哉に
助けを求めようと振り返ったが、
翔哉の姿はない。

「翔哉なら、今玄関の鍵が開いてないか
確かめにいったわよ。」

「あ…んな…。どういうつもり?」

「……全部、あんたが悪いのよ。
私の翔哉をとったくせにっ!!!」

黯梛は嫉妬に狂っている。何を言って
いるのか分からない。
……確か、黯梛と翔哉は幼なじみだったっけ。
あぁ。黯梛も翔哉が好きだったのか。

「私の翔哉をとったから、
あんたと翔哉を学園に閉じ込めたの。
これから、毎日ミッションを受けて
貰うわ。」

「ミッションって……?」

「お~い。愛音!!」

聞こうとしたら、翔哉が戻ってくる。
すると、黯梛は、

「あとは、メールでね。
私って事言ったら翔哉がどうなっても
知らないわよ……?じゃあね♪」

すると、逃げるように幻像が消える。

「愛音……。どこを見ても開いてない。」

という事は……本当に、

「「閉じ込められた!?」」

この日から、私と翔哉は、過酷な運命を
辿る事となった。