放課後。私は自分の教室で
帰りの支度をしていた。
すると、教室に聞き慣れた声が聞こえた。

「お~い。愛音~。帰るぞ!!」

その声と同時に翔哉が入ってくる。
ズカズカと足音を立てて私の
机の前にやってきた。
完全にクラス中の注目が集まる。

「おい。愛音。いくぞ。あ、今日さ「愛音ぇ~!!」あれ?」

翔哉が何かを言いかけたと同時に
黯梛が私にこえをかける。

「黯梛?どうしたの?」

「なんか、担任が資料作り
手伝えっていってたよ。」

「……資料?」

あぁ。そいえば、明日から
1週間、先生達が学園最大の行事、
『星屑祭』のために色々やるからって
居ないんだっけ……。その時の課題の資料作りかな?

「うん。分かった。翔哉、ごめんなさい。
今日は先に帰っててくれる?」

手を合わせて翔哉に謝る。
すると、翔哉は少し考えてから答えた。

「ん~…待ってるよ。」

「遅くなっちゃうよ?」

「いいよ。待たせた分だけ…」

そこで言葉を区切って私の耳元で囁く。

「愛音に恥ずかしい思いさせるから。」

その言葉だけで赤くなる。でも、言い返した。

「…じゃあ、早く終わらせるよ。」

「資料室の近くの花壇で待ってる。じゃあな。」

翔哉は手を振って教室を出て行く。
…私も行こう。その後、資料室へ行った。
窓からは、翔哉が見えた。それだけで嬉しくて、
一刻も早く終わらせようと頑張った。

一時間ぐらいたただろうか。
終わりかけた時に、やる気がなくなったので
窓の向こうの翔哉を見た。
すると、女の人といる。あれは…黯梛…?

!?
今、翔哉と黯梛………
キスした!?