問題なのは一部の閣僚とマスコミの反応の仕方だ。
防衛大臣に「県民は安全だと言って欲しいんです」と詰め寄った記者がいたが、当然大臣はそれを拒否した。
人間が造った物である以上「オスプレイは安全です」とは誰も言えない。
そう言うということは「事故が起きる確率はゼロです」と言う事になるからだ。

逆に10万時間あたりの事故発生機体数が、オスプレイは従来の米軍の航空機より低いから大丈夫という論もある。
これも事故が起きる確率はゼロではないという事だから、沖縄で反対運動をやっている人たちの立場からすれば無意味な議論である。

「事故が起きる確率がゼロだと保証しろ」
そうでないと許さない。
これは大震災前の原発の安全神話と全く同じ構図ではないのか?

絶対安全は無い以上、普天間でオスプレイが事故を起こす事はあり得る。
ではオスプレイを普天間に入れなければ米軍の航空機事故は起きないのか?
今ある老朽化したヘリの方が事故を起こす危険は高い。
100%安全な航空機など、軍用でなくても、あり得ない。

今議論すべきなのは「オスプレイは安全か危険か」ではない。
「万一事故が起きた時に、民間人に被害が発生する確率をいかにして最小にするか」が議論されるべきではないのか?

それにはどうするか?
普天間飛行場の移設しかない。
万一オスプレイが最悪の状態で墜落したとしても、そこが米軍基地のど真ん中なら沖縄の民間人が犠牲になる可能性は限りなく小さく出来る。

それには一刻も早く、鳩山元首相がぶち壊しにした移転計画を再起動させるしかない。
名護市の関係者、住民を説得するのは至難の業、いばらの道だろうが、民主党にはその難題を実行する責任がある。