そこで断る事は
なかなか出来なかったので

「いいですけど・・・。」

と、言っておいた。

ちょうどその時
チャイムが鳴った。

「やったぁ~♪
じゃあ日曜の
午後1時に駅で!」

ガラっ。
また人が入ってきた。

優くんだ・・・。

「あれ?優~
どした?」

「いや、体育でバスケしてたら
つき指してしまってさ。」

優くんの右手の
中指が若干腫れていた。

「てゆーか、
百合ちゃんと
晃介、なにしてんの?」

「デートの約束♪」

えっ。
ちょっと言い方
違うんじゃ・・・。

「へ~。
よかったじゃん。」

優くんがそう言った。

ポロッ。

(え!
なんでっ・・・。)

私が泣いているのに
二人は気付かず、

「ゆーりっ♪」

瑠香が来た。

二人がつき指の手当を
している時、
いち早く私の異変に
気づいた瑠香は
私の手をひっぱり、
屋上に連れて行ってくれた。

「百合!?
どうしたの!?」

「瑠・・・香・・・。」

「ん?話してみ?」

「あのさ・・・」

全部、全部話した。
幼馴染の事、
初恋の事、
昔の事。