0-19で第2クォーターが終わった。
ハーフタイム。
コートの外でメンバーが集まる。
「‥‥やばいね」
「うん‥‥」
お通夜のような雰囲気だ。
空気がどんよりしている。
けれど千鶴だけは、そんな空気とは無縁だった。
スポーツドリンクを飲みながら、飄々と口を開く。
「あのさあ。――試合、見てて思ったんだけど」
まるで他人事みたいな口振り。
「あんた、あのチビのマークつかないほうがいいよ。合ってない」
千鶴が相手チームを指して、メンバーのひとりに言う。
「は?」
「あのチビ、あんたみたいなデカイの相手にすんの慣れてんだよ」
足手まといがなに言ってんだ?
みたいな表情が全体に広がる。
「ちょ、ちょっと千鶴」
制止しようとしたわたしの声を無視して。
「だから、あんたとあんた、マークする相手を交換しろ」
千鶴はそう上から目線で言い放った。
