テニスコートにたどり着くと、もう試合がはじまっていた。
「ユカー! がんばれー!」
大きな声で応援するわたしに気づいて、ユカが手を振る。
飛び散る汗。
真剣な顔。
響き渡る声援。
やっぱりスポーツはいいなあ。
やるのも楽しいけど、観るのも楽しい。
対戦相手の三年生は、強かった。
確かバレー部の人だったと思うけど、テニスの腕前もなかなかのもの。
右に左に打ち返されて、小柄なユカが振り回されている。
「ユカー!」
「拾って拾って!」
「諦めたらそこで試合終了だぞー!」
クラスメイト達の応援に応えるように、必死でコートを走るユカ。
けれど、決着は早めについてしまった。
