テニスの応援まではまだ時間がある。
他の試合もまだっぽい。
手持ちぶさたになったわたしは、教室に足を向けた。
扉を開けると室内はガラガラ。
人の姿は見えない。
あれ?
千鶴、ここに来たんじゃなかったんだ。
わたしは首を傾げて、扉を潜る。
「屋上に行ったのかな」
独り言を呟きながら、教室の奥へ。
すると―――。
「ひっ」
教室の後ろで見つけた光景に、わたしは思わず小さな悲鳴を上げた。
瞳を閉じた千鶴が、床に倒れ込んでいる。
その周りには、紙とカッターナイフが散らばっていて。
一瞬、頭が真っ白になった。
