翌朝。
わたしは病院から渡された杖をついて登校した。
教室に入ると、クラスメイト達がぎょっと目を見開く。
「どうしたのそれ?!」
「ちょっと昨日ね、怪我しちゃって」
わたしは肩をすくめた。
「体育祭、明日だよ?!」
「これじゃ奈々子は出れないよね‥‥」
「女子バスケは安泰だと思ってたのに~」
頭を抱える女子達に囲まれて、わたしは笑顔を見せるしかない。
「ごめん、ごめん。応援頑張るからさ」
そのとき、教室に千鶴が入ってきた。
ちらりとわたしを見て、すぐに顔をそらす。
それから、いつも通りの無表情で自分の席に歩いて行った。
「ねえ、奈々子がバスケから抜けたってことは」
「補欠の宝田さんが入るってことじゃない?」
「バスケ終わった‥‥」
女子達からため息が漏れる。
わたしはくちびるを噛み締めた。
昨日、一晩考えて決めたんだ。
――決めたからには、実行あるのみ!
