「わ、忘れ物って‥‥?」
「嘘に決まってんだろ」
千鶴はしゃあしゃあと言いのけた。
「じゃあ、なんで?」
わたしの問いかけに、千鶴がフンッと鼻を鳴らす。
「さっきの電話で興がそがれた。せっかく遊びに行ってたのに」
千鶴の格好は、その言葉を肯定していた。
小花柄の薄いシャツに、透けて見えるキャミソール。
デニムのホットパンツからは、長い足が伸びている。
制服のときはスカートを膝丈にしてるくせに、私服はやたらと露出が多い。
「ど、どこに行ってたの?」
「男の部屋」
すらりと述べられた答えに、
「彼氏?!」
思わず、度肝を抜かれて声を上げる。
「そんなんじゃねーよ」
「じゃあ、友達?」
ベッドの上に座るわたしの隣に、千鶴も腰かける。
「どうだかな。声かけられたばっかりだったし」
