中里先生は、まだ二十代の国語教師だ。 顔は悪くない。 でもいつも寝癖がついてるし、ヨレヨレのパーカー姿だし。 どうにも垢抜けない外見をしている。 「奈々子はわたしの友達だ」 千鶴は笑いながら言った。 でもその声色は至って冷静だ。 「へー、そうかそうか。やっとお前にも友達ができたかー」 中里先生の顔が笑顔に切り替わる。 「奈々子、仲良くしてやってな。大変だろうけど」 「は、はい」 プライベートの先生は、ほんとに普通のお兄さんに見えた。 学校にいるときより、雰囲気が柔らかく感じられる。