昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る。 その直後。 千鶴が教室に戻ってきた。 ――あ。 わたしはすぐに気がついた。 千鶴の様子が、いつもと違う。 美しい顔の眉間には、深いシワが寄せられていた。 くちびるはへの時に結ばれている。 奥歯を噛み締めているんじゃないだろうか。 とにかく。 その表情からは、不機嫌さがはっきりと見てとれた。 千鶴はガタッと音を立てて乱暴に席につく。 「‥‥めんどくせーな」 そう、小さな独り言が聞こえた。