「いませーん」 と、ユカがのんきに答える。 すると、先生は拳をぐっと握った。 「――逃げられた!」 屋上にいるって教えたほうがいいのかな。 あ、でも。 彼女に屋上の鍵が開いてることを教えたのはわたしだし。 バレたら怒られるかも。 むーん。 考えているうちに、先生は教室を出ていった。 千鶴を探しにいくのかもしれない。 「先生、なに慌ててんだろ?」 わたしは呟いた。 でも、ユカには届いてないみたいだった。 「焦っちゃってる先生もカッコイイ‥‥」 ユカはあの担任に恋をしているのだ。