そして、約二時間後。 映画が終わって暗かった館内が明るくなる。 わたしは恐怖のためにガチガチになった体を、ムリヤリ椅子から引き剥がした。 いやいやいや。 日本のホラー映画は舐めたらダメだ。 手のひらが汗だくでヤバイ。 涙目だし。 ていうか泣いたし。 建物から外に出ると、急に腕を掴まれた。 「ひぇっ」 さっきの映画のせいで緊張していたから、変な声が出て。 「なにビビってんだよ」 わたしの腕を掴んだ千鶴が、軽く笑う。