「ヤッバッ」
「どうした??」
「もう、こんな時間。」
いつの間にか外は、暗くなっていた。
「お母さん心配してない??」
「たぶん、平気だと思う。」
夕菜がめちゃくちゃ心配そうにしていた。
でも、そんなに心配するようなことではないと思う。
きっと、今日は仕事が遅くなると言っていたから。
「でもそろそろ帰るね。」
「うん。今日は楽しかったよ。1人で平気??」
夕菜は、本当に心配性だなぁ。
ぜんぜん、平気なのに。
「大丈夫だよ。私みたいな人を襲う人なんていないから。」
「アゲハは自覚してないだけで、かわいいのに」
夕菜が、ぽそっとつぶやいた。
「ううん。なんでもない。」
「じゃあね。」
「バイバイ。」
夕菜の家を出た。
星がきれいだなぁ。
今日はちょうど満月だなぁ。
なんて、ランランで歩いていた。
ここまでは、いつもと変わらなかった。