ようやく学校の最寄り駅に着いた。
ここからは、歩いて3分くらいだから、歩いていっても授業までには間に合う。
授業の始まるギリギリの時間に教室についた。
また、担任に怒られるんだろうなぁ。
なんて思っていたら、授業の開始のチャイムが鳴った。
いつも、授業はほとんど聞いてないし、ノートもとっていない。
ひまだなぁ…。
ふと、教室を見渡すと、友達の夕菜(ゆうな)が、手を振ってきた。
私は、手を振り返した。
ボーとしてたら、授業が終わった。
夕菜が、真っ先に私の席に来た。
「また、遅刻して~」
ちょっと怒った感じで言っている。
「ごめん、また寝坊した。」
「もう、いつもそんなんなんだから。」
「あっ!!あれ達也君じゃない?」
「ほんとだぁ。いつ見てもかっこいいよね。」
達也君は、私達の1つ上の学年。
かっこよくて、優しいからけっこうもてるらしい。
私は、あまり興味がないけど。
「今日は得した。ありがと、アゲハ。」
「いえいえ。」
夕菜は、達也君のことが、好きらしい。
夕菜は、かわいいし、めちゃめちゃいい子だから、もっと自信持てばいいのに、『私なんて』が口癖だから、もたいない。

