真夜中の恋





「ちょっと、離れてよ。」


力ずくで、離そうとしたけど、男にはかなわない。




「う~ん、もう少しこのままでいさせて…。」




「いや~。離れてよ。」




バシッ




頭を思いっきりたたいたら、



「いった~。アゲハ、お前手加減ねーな。」




抱きつくほうが悪い。




「もう、私帰るね。健さんも帰ったし、あんたも起きたから。」



ちょっと、キレ気味にいうと、



「また、名前呼ばなくなった。」



へっ?




「もしかして、起きなかった理由って、名前で呼ばなかったから。」





「パートナーは、名前で呼び合わないといけないんだよ~。」




「健さんは、そんなこと言ってなかったから、そんなルールありませ~ん。」




ベ~。



瀧の言うことなんか信じない。