「アゲハ、早く起きないと遅刻するわよ」

下からお母さんの声が聞こえる。



今、何時?


そう思って時計を見たら、針は9時を指していた。



やばっ


「なんでもっと早くおこしてくれなかったの??」


「お母さんは、ちゃんといつもと同じ時間に起こしたわよ。」

「起きてなかったら起こしてないのと一緒じゃん。」

「自分が、『起きてる、起きてるからもう起こさないで』って言ってたんじゃない。」

「うそだ~」


なんて、お母さんと言い合いしてる場合じゃなかった。


早く学校にいかなきゃ。




パッパと仕度をした。

もちろん朝ごはんは、きちんと食べる。

だって、食べないと死んじゃう。




「いってきま~す。」


って言って慌てて家を飛び出したけど、遅刻は確定。


だからといってゆっくり行くわけにもいかない。


私は、電車通学だから、電車に乗り遅れたら、授業の途中で入らないといけなくなるから、めっちゃ目立つ。


それだけは、避けたい。



なんとか、間に合った。



学校までは、30分かかる。


この電車で行けば、休み時間に行ける。


とりあえず、よかった。