「健が帰ってきたから、話しやすくなった。」



よしっ 


ようやく本題。




「あのな、俺は吸血鬼なわけ。」



はっ?


意味分からん。



いるわけないじゃん。


この世に。




「あ~、そういうことね。」


健さんが言った。



どういうこと?





「あのぉ、コイツが言ってることってうそですよね?」




「いや、本当だよ。」



真面目な顔で返された。




「ほらっ」



そう言って、牙を見せた。




うそっ!!



牙がある。




でも、信じられない。