海☆恋





「私には、心に溜めているものを出して良いんだからね。」



未来は、ニッコリと微笑んだ。



私は、その言葉に少し驚きつつも笑顔を返した。



「ありがとう!でも、その言葉そっくりそのまま返すよ!未来もだからね、絶対!」



未来は、一瞬驚いた顔を見せたが直ぐに微笑んで首を一度縦に振った。



キーンコーンカーンコーン


突然予鈴がなった、屋上だけだって、とても音が大きかった。



「教室帰ろうか。」



「うん!」



私達は、また重く大きな屋上のドアを開けると教室までの道を急いだ。



何とか一時間目に間に合った。



と言ってもロングホームルームだったらしいが。



それでも、長く話していたとは思えなかった。



「お前たち!」



ビクッ!



直ぐ後ろから担の先生に声をかけられた。



私達は、担任と言う事もありびっくりして後ろを振り返った。



「お前たち大丈夫か?保健室に行っていたららしいが。」



先生は、私達の顔を交互に見る。



一体何を言っているんだろう?



「そうなんです!少し体調が悪くなってしまって!」