「それじゃあ行こうか!」
グイ
そう言って未来は、私を立たせてくれた。
「今日は、どうやって瞳に会いに行く?」
未来が私の顔を覗き込みながら聞いてきた。
「今日は、お姉ちゃんが迎えに来てくれるみたいだ~。」
私は、楽しそうに微笑んだ。
「嬉しそうね、良かった~、今日鈴姉さん休みなんだ~。」
私は、何度も首を縦に振った。
「だったら今日は、三人だね!きっと瞳も喜ぶわ。」
「そうだね。」
人見知りする瞳にとって唯一大丈夫な三人だから
きっと瞳も喜んでくれるだろう。
だがそれは、私も病院に行くと言うことで
私も治療を受けることになる。
そして、聞きたくのない病気の進行も聞くことになるだろう。
「どうしたの?暗い顔をして。」
未来が心配そうに聞いてくる。
自分の病気の事を考えると自然と気持ちが落ち込んでしまう。
自然と暗くなっていたのだろう。
私は、パッと顔を上げ未来に微笑みかけた。
「そんな事ないよ?大丈夫!だから心配しないで!」
それでも、未来の視線が私から離れることはなかった。
.

