朝日が差す暖かな春に杏子(アンズ)は咲蘭高等学校に入学した。
中学校時代の親友、諸崎柚月(モロサキユヅキ)とは離れてしまったが
杏子には『宝物』とよばれるモノがあった。
それは元彼の、厚木(アツギ)だった。

「キーンコーン、カーンコーン」昔ながらのベルが鳴る。