紅茶を飲んで喉がゴクンと
動いてゆきらお姉ちゃんがあたしを
見た。

  

「おこらないわよ。」

「へ?」

「学校サボったこと。」

「え……。」

ゆきらお姉ちゃんは優しく笑った。

「莉愛は理由もなくそんなこと
しないこと知ってるわ。
よっぽどなことがあったんでしょ。」

「……っ。」

「体だけじゃなくて心も
休めなきゃ。」

ゆきらお姉ちゃんの言葉が

優しすぎてのどの奥のほうが、

ツンと痛くなった。

「……そーいえばアンタ、
好きな人とかいないの?」

「うっ……。」

急に話を切り出す話題は

今のあたしにはタブー…。