「なんでもねぇ。」

急に振り向いたあたしに

びっくりしたのか、

少し目を大きくさせて、

でもすぐに逸らして雛斗は

そっぽを向いた。

「時間が止まればいいって言ったよね!?」

もしかして…。

「…あぁ。」

しつこいあたしに折れたのか

小さな声が聞こえた。