さくらんぼなあたしと王子様

ドアの閉まる音だけが

響いてあたしは、また屋上に

一人きり。

雛斗、なんて言ったの?

なにを想ってるの?

雛斗の気持ち知りたいよ…。

どんどん知りたくなって
深入りしたくなる。

でもあたしに知る権利なんてないから…。

少し苦く、苦しいこの想いを

グッと飲み込んで胸の奥に

そっとしまった。 

「戻ろっ…。」

ポツンと呟いてあたしも

屋上を後にした。