さくらんぼなあたしと王子様

「キャッ……。」

二度目になる雛斗のお部屋。

雛斗の甘い香りがあたしの

鼻をかすめる。

「わざわざ俺の部屋まで来て
どうしたわけ?」

雛斗はあたしの肩を優しく押して

ソファーに座らせた。

「あ、あの…。」

勝手に部屋に入ろうとしたこと、
おこってないんだ…。

ホッとしたのもつかの間で…。

理由をきかれて戸惑ってしまう。

受け取ってくれる、って思う…。

だけど、やっぱり臆病なあたし。

雛斗にプレゼントを渡しに来た。

が、言えない。

ど、どうしよぅ…。

雛斗は、ん?と優しくあたしに

耳を傾ける。