* リオン 保健室へ近づく足音。 立ち止まって、帰って行った。 誰だろう。 体の火照りがおさまって、頭痛が引いていく。 「リオン?」 あたし、ヒサくんになんてことを言ってしまったんだろう。 「大丈夫?あの・・・聞いて」 「うん。」 ヒサくんはあたしの手を取った。 「リオンは俺でいいの?」 なんであたしはあの時、心が揺らいだんだろう。 不安で・・・ 怖くて・・・ 失ってしまいそうで・・・。