「どっこいしょっと……」

若年性の早期老化を感じる座り声。

そのあと直ぐに蝋燭の火を吹き消すみたいに細く息を吐いた。

私はへーじ君の方を気にしつつも、真っ直ぐと灰色の風景を眺める。

電車、そろそろくるかな。

私はベンチから立ち上がり、黄色い線の内側に立った。

ゴロゴロと遠くで雷の鳴る音が聞こえる。

予測出来ない光と音は、私にとって夏の次に恐ろしい物だ。

背中を押すみたいに強い風が私を取り巻く。

上は暖かいのに下は冷たい不思議な風。

不安な気持ちが鼓動を早くする。

怖いという感情で頭がいっぱいになりそうな時、へーじ君が話しかけてきた。

「サエちゃん、次の各駅乗る?俺仕事終わって呂玉町に帰るとこなんだ。迷惑じゃなかったら、途中まで一緒に居ていい」