男子校のお姫様


「先生?あたしの席どこですか?」

あたしは教室の空気に若干引きながらも小さな声で先生に尋ねた。

「あぁ・・・。慧の隣の空いてるとこ」

「はい」

あたしは軽く会釈すると慧の隣目指して歩いた。

クラス中の人があたしの動きを目で追っている。・・・怖い・・・。

あたしは席に座ると慧に話しかけた。

「ねぇ、みんな急に熱出しちゃったの?大丈夫かな?」

「・・・うん。大丈夫。みんな元気だよ。その証拠にほら。みんな俺に憎しみをこめた視線を投げかけてる」

「・・・なんでこんな睨まれてるの・・・?なんか恨まれるようなことしたの?」

「・・・まぁ、いろいろあるんだよ」

軽くはぐらかされてふてくされていると、前の席のかわいい系のイケメンが話しかけてきた。

あっ!!ちなみにあたしは窓際から2番目の一番後ろの席で、左隣に慧がいます。

「ねぇねぇ。佳音ちゃんってよんでいい?」

「えっ・・・?いいですけど・・・」

「やったぁ!!僕ね、杉村光(すぎむらひかる)!!よろしくね」

杉村くんはそういうと、にっこり天使な微笑みを披露してくれた。