男子校のお姫様


「さ、さて。琉生は教室行け。お前校舎違うんだから。慧は俺たちと教室行くぞ」

「「はぁい」」

気を取り直した先生が、2人に指示を出すと2人は返事をした。

あたしたちは教室に向かうため、春希さんに挨拶をすると理事長室を出る。


廊下を歩きながら、あたしはふと疑問に思ったことを口にした。

「ねぇねぇ慧。なんで琉生兄校舎違うの?」

「ん~・・・この学校学年ごとに校舎違うんだよ。くわしいことは後で教えてあげるから」

「うん。ありがと」

あたしはとりあえず返事をすると、次の質問をした。

「じゃあ次。なんで誰も廊下にいないの?」

「今、学活の時間だから。簡単に言えばHRの時間なんだよ」

「へぇ・・・男子校でもそういうのはきっちりしてるんだね・・・」

ちょっと意外・・・。

「じゃあ最後の質問。これが1番重要かな?」

「何?」

「慧何組?」

あたしがそう口にした瞬間、何故か慧が笑いだした。