着いた先は大きな洋館の前だった。

「ここが俺の館だ。お前と暮らす場所なわけだ」

そう言って気味悪く笑った彼は館の中に入って行く。

その後を追うようにあたしも館の中へと急いだ。


暗い館の廊下を進む。

館の中に入ったあたし達は寝室のようなところにいた。

向かいのソファに座った彼に会長がコーヒーを差し出す。

彼はそれを横目に眺めながら喋り出した。

「まだ俺の名を名乗ってなかったな。俺はデュークだ」

「デューク・・・」

なんか死神とかにいそうな名前だなぁ・・・。

「お前は俺の妻になる女。さっそくパーティで発表しないとな」

「・・・あたしは確かについてきたけどあんたの嫁になるなんて言った覚えはない」

「いいのか?お前の仲間が苦しむぞ?」

「っ・・・」

そう言われると引き下がるしかないじゃん・・・。

俯いたあたしを満足そうに眺めたデューク。

「そうと決まれば衣装選びをしよう。さぁ来い」

そういうと、彼は部屋の奥にあった扉へと向かう。

あたしはその後を追いかけた。