男子校のお姫様


それからも順調に進んでいく劇。

気づけば終盤に・・・。

「土方さん・・・私は永遠にあなたと・・・」

「あぁ・・・」

2人で手をつなぎ微笑みあう。

そこで拍手とともにカーテンが閉まった。

「おわった・・・」

「お疲れ。午後もよろしくね」

「はい」

あたしは土方さん役である部長さんと少し雑談した後、更衣室に向かった。


ステージ袖に向かうと、皆は既にその場に来ていたみたいだ。

「佳音お疲れ~」

「うん」

あたしは慧の激励に微笑み返しながら台本を読み返す。

「佳音ちゃん、そろそろ・・・」

「はい」

あたしは委員長の言葉に返事を返すと再びステージに上がった。

カーテンが開いて、劇が開始される。

「暇だわ!お姉さまもデートに行ってしまったし、することがない!」

「まずい!遅刻する~!」

「えっ!?うさぎさんが喋った!」

目を見開き、追いかけるアリス。