「「・・・」」
人だかりができていたところでは写真が販売されていた。
明らかに隠し撮りであろう写真に番号を書いた分厚いカタログを見てお客さんは注文票に番号を記入している。
それだけならそこまで驚くことじゃない。
そこで売られていた写真にはあたしや光君達が写っていた。
「なんで・・・」
「・・・僕たちだけならともかく、なんで佳音ちゃんの隠し撮りしてんの?しかも販売中」
光君の後ろに黒いものが見える気がするけど・・・。
「しかも何この写真!ただの変態じゃん!僕の佳音ちゃんなのに!」
光君があたしの写真のカタログを広げながらそう言った。
あたしは光君の横からそれを覗きこんでみる。
それを見た瞬間あたしは顔を真っ赤に染めて光君の手から奪い取った。
「なっ、何これ!」
悲鳴にもにた声を出してそういうあたし。
だって・・・光君が見てたページにはあたしの寝顔とかバスケでシュート打つ時の写真(いい感じにお腹丸見え状態)とかが載ってたんだもん!
「ヒロ~!これ撮ったのヒロでしょ~!」
「げっ!もうばれた!」
光君はヒロを追いかけ始めた。
いつこんなの撮ったんだろう・・・。
あたしは追いかけっこしている2人を目で追いながらそんなことを考える。
結局分からなかったあたしはしょうがないか・・・とため息をついて接客の準備を始めた。

