男子校のお姫様


「佳音ちゃん大丈夫?疲れてるよね」

あれからあたし達は誰もいない裏庭に来ていた。

疲れてるから人ごみにはいきたくなかったんだ。

「大丈夫だよ。光君は大丈夫?」

「僕は全然平気。だけど・・・ちょっとエネルギーチャージさせてね」

そう言って笑った光君の整った顔は次の瞬間には目の前に・・・。

唇にはやわらかい感触が・・・。

「っ!?」

「えへへ。チャージ完了」

そう言ってぺロっと舌を出す姿はとてもかわいらしい。

「佳音ちゃん顔真っ赤」

「だ、だって~・・・」

「かわいい」

光君はそう言うとあたしを抱きしめる。

「佳音ちゃん、大好きだよ」

「あ、あたしも・・・好き」

そう言って微笑みあったあたし達は休憩時間をその場でまったりと過ごした。


休憩を終えて教室に戻ると、一角に人だかりができている。

あたし達は不思議に思いながらその場に近づいた。

少し近づいたあたりで様子を窺う。

その人だかりの理由を知ったあたし達は思わず目を見開いた。