男子校のお姫様


「・・・ってわけで、2人も気をつけてね。テストの一ヶ月後には文化祭もあるし、もしかしたらその時また現れるかもしれないから。警戒はしといてね」

「「あぁ」」

あたしの真剣さが通じたのか、2人は真剣な顔で頷いてくれた。

「佳音~!何処?」

「はいはぁい」

あたしは裕篤の叫び声にそう返事を返すと、3人揃って皆のもとに戻る。

「裕篤どうしたの?」

「ここ教えて」

「あぁ、ここね。ここは簡単だよ」

あたしは裕篤の横に座ると、シャーペンを握る。

「・・・だから、これはこっちに移行して・・・こうなるんだよ」

「なるほど~!やっぱり佳音の説明は分かりやすいな!」

「そうかな?」

あたしは照れ笑いを浮かべながらそういうと

「佳音ちゃん、ここ教えて?」

あたしと裕篤の間に割り込んできた光君が教科書を見せてくる。

積極的~!ってか、顔近い!

あたしは気を紛らわせるように教科書に視線を移す。

「あ、ここはこれの応用で・・・こうなるの」

「すっご~い!佳音ちゃんは完ぺきな女の子だね」

「そんなことないよ///」

あたしはさっきよりも顔を赤くして顔の前で手を振る。

その後も、皆の勉強を見て、いつの間にか眠りについていた。