この人たちについていくくらいなら、今までこいつには隠していたけど・・・陰陽師として戦う!
「お前、陰陽師だろ?」
いつの間にか横に来ていた会長が耳元で囁く。
「なんで・・・」
「俺も、智も知ってたよ。以前、見させてもらったからね。でも、あの方はそんなこと知らない。まぁ、あの方ならば気づいているかもしれないけど」
あたしは、以前調伏した後にこの2人と会った時のことを思い出す。
「あのときか・・・」
あたしはそう呟きながら、なんとか2人から離れる。
「今日は慧は来ないのかな?まぁ、来れるはずないか。今頃足止めされてるだろうしね」
だからか・・・。
慧はなかなか来ないし、弱いけど霊気がうじゃうじゃしてるの感じてたし。
それだったら納得できる。
「お前1人で、俺達を倒すことができるかな?」
「いくら有名な瀬戸家の娘と言っても、所詮女の子だしね~」
「見くびらないでよ。頑張れば報われるの!」
あたしはそう叫ぶと、ポケットから符を取り出す。
最近はよくあらわれるこいつのために、念のためポケットに忍ばせておいたんだよね。
そんなあたしの一連の動作を見ていた仮面男がいきなり塀の上から降ってきた。
「お前・・・陰陽師か?それだったら、旨そうなのも納得できる。陰陽師と聞いたらなおさらお前が欲しくなった」
そう言って腕を伸ばす仮面男。
あたしはその手を振りはらうと、後ろに飛び退く。
そこから激しい戦いが開始した。

