しばらく走り続けたところで頭上から霊気を感じたあたしは立ち止まると上を見上げる。
そこにはやはり、仮面男が・・・。
しかもご丁寧にお仲間付き。
逆光で顔は見えないけど・・・。
格好つけているのか、彼等は高い塀の上に立っていた。
「こんなところまで何の用です?」
「お前を迎えに来たに決まっているだろう。幸い、今日は小賢しい奴らもいないしな。さぁ、共に来い」
そんなの嫌に決まってるじゃん。
それに、あたしは光君と約束したんだもん。
必ず帰るって。
だからあたしはこの人たちについていくことはできないの!
「あたしは行かない!」
「何だと・・・。ふん。だったら無理やり連れて行くのみだ」
男はそういうと、お仲間に目配せをした。
それを合図に脇にいたお仲間が塀から飛び降りる。
あたしはそのお仲間さんの顔を見て息をのんだ。
「セン・・・パイ・・・?」
その人たちは中等部生徒会長と副会長。
「なんで・・・」
「俺達はこの方を心から尊敬している」
あたしは2人から飛び退くと、警戒態勢に入る。
「そうですか・・・。でも、あたしはいくらあなた達に言われてもついていきませんよ」
あたしはそういうと、臨戦態勢に入った。

