男子校のお姫様


翌日、ご飯を食べるとあたし達はショッピングセンターに向かった。

水着を買うためにね。

今日は午後からプールに行く予定だから。

「佳音~。俺これ着てほしいなぁ」

「かわいいけど・・・露出多いから却下」

あたしはヒロの持ってきた水着を却下すると、再び水着を選び出した。

「あれ?佳音?」

「え?あ!美良!朔良ちゃんも!」

誰かに呼ばれて振り向くと、美良と美良の妹の朔良(さくら)ちゃんが立っていた。

「久しぶり~!2人でおでかけ?」

「奏良(そら)もいるよ」

2人の視線の先には美良達のお兄ちゃんである奏良さんが立っていた。

「相変わらずかっこいいねぇ・・・」

あたしの呟きに、2人は「でしょ?」と言って笑った。

そこに皆が思い思いの水着をもって戻ってきた。

美良はイケメンの大群に目を輝かせている。

そんな美良は裕篤をじっと見つめ始めた。

あたしはそんな光景を首をかしげながら見ていた。