男子校のお姫様


・・・家に戻ると、今回もまた光君が起きていた。

あたしが妖怪退治したときって、帰ると必ず光君が起きてるような気が・・・。

「佳音ちゃん、また1人で行ったの?」

げ・・・。あたし前、光君と危ないから1人で行かないって約束させられたんだよね・・・。

「ひ、ひとりじゃないし」

「嘘だね。なんで起こしてくれないかなぁ・・・。僕も一緒に連れてってくれればよかったのに」

強い瞳であたしを見つめる光君。

「だって皆寝ちゃってたし・・・」

あたしはあっさりばれてしまった嘘になんとか言い訳をすると、光君から離れるように1歩後退した。

「あのね佳音ちゃん。僕は佳音ちゃんが心配だから言ってるんだよ」

光君は強い瞳のままあたしに近付いてくる。

「ごめん・・・。もうしない・・・と思う」

あたしがそういうと、光君は「絶対だめだよ」と囁いた。

あたしはこくこくと首を縦に振る。

その反応に満足した光君はにっこりとほほ笑んだ。

その後、あたしもベットに潜り込むと眠りについた。