男子校のお姫様


「琉生さんに連れてこられたんだよ。ごめんね、勝手に入っちゃって・・・」

「いや、大丈夫だけど」

あたしはしゅんとしてしまった光君にそう答えると、部屋に入った。


その後はトランプをしたりして騒いだ。

あたしは騒ぎ疲れたのか眠ってしまった皆に布団をかけてベランダに出た。

「久しぶりの家はやっぱりいいなぁ・・・。毎日学校の見周りしたりで夜も大変だったし」

あたしは誰に話しかけるわけでもなくぽつりと呟いた。

「でもまさか、こっちに帰ってきてまで妖怪退治するなんて思ってなかったなぁ」

あたしはその場にあったスニーカーを履いてベランダから飛び降りた。

あっ、あたしの部屋は2階ですよ。

そんな説明はおいておいて、あたしは家の門をくぐると外に飛び出した。

するとそこには当然のことのように存在している妖怪がいた。

「はぁ・・・。今は琉生兄も慧も寝てんのにな・・・」

そこまで言って、あたしは符をもっていないことに気がついた。

「しょうがない・・・。言霊でなんとかするか」

その言葉を合図に、あたし達の戦闘が開始した。

あたしは巧みに言霊を扱うと敵を圧倒していった・・・。