男子校のお姫様


「今日、泊まってけよ」

久しぶりに帰ってきた家のリビングでは皆が談話していた。

あたしは琉生兄の突然の言葉に飲んでいたカフェオレを吹き出しかけた。

「ごほっ・・・琉生兄、本気?」

「あったり前~。あ、だけど佳音に手出したらどうなるかわかるよな?」

いや、こんなのに誰も手出さないでしょ。

「ぜひ泊まらせてください」

ヒロのその言葉に皆の泊まりが決定した・・・。


「皆お風呂沸いたよ。入っちゃって。着替えは琉生兄か慧に借りて」

「佳音、先入りなよ」

「あたし、2階のお風呂入るから大丈夫」

あたしがそういうと、皆は不思議そうな顔をした。

「今の言い方・・・お風呂が2つあるように聞こえたんだけど・・・」

「うん。各階に1個ずつだから・・・3箇所?でも1番広いのは皆が入るお風呂かな?」

「そんなにお風呂いる?」

さぁ・・・?他の家より無駄に大きいからなぁ・・・この家。

「まぁ、とりあえず入っちゃってね~。広いから皆で入れるよ~(笑)」

あたしは笑いながらそういった。