男子校のお姫様


「やっぱり、佳音ちゃんって教え方上手だよね」

「そうかな?」

光君の言葉に照れながらもそう答えた。

「うん、上手。だって、こんな理解できたことないもん」

光君は嬉しそうに笑いながら話している。

「よしラスト!・・・できた!」

「光君もワーク完了だね。あとは読書感想文と・・・」

あたしは残った課題をあげていく。

「ねぇ佳音ちゃん。今晩ちょっと残って行っていい?勉強教えて?」

「いいよ」

あたしはそういうと立ちあがった。

「じゃあ、晩御飯用意してくるから、この本読む?読書感想文に使うといいよ」

あたしは本を渡すと、部屋を出た。

「佳音~。何してたの?」

「課題。あたしもう終わったし」

あたしがピースサインをしながらそういうと、慧と琉生兄以外は目を見開いた。

「はや・・・」

あたしはにっこりと笑った。