「陰陽師は陰陽道に基づいて妖怪退治だけじゃなく、天気予報、占い、病魔退散回復祈願、縁結びとか・・・まぁいろいろするんだよ」
「へぇ~」
琉生兄の説明に皆は感心したような声をあげた。
「でもすごいね。まだ中学生なのに妖怪退治しちゃうなんて。しかも佳音ちゃんに至っては女の子だし」
「あたしは女の子って柄じゃないし」
なんていうか・・・自分的には男勝り・・・?
自分で言っといてなんだけど・・・なんか悲しい・・・。
「「「「「「「(佳音(ちゃん)は十分女の子だと思う・・・)」」」」」」」
「あれ?みんなどうかした?」
急に黙り込んでしまった皆に不思議そうな顔をしてみせた。
「・・・なんでもないよ」
慧の言葉に皆は賛同するように頷いた。
「そう?ならいいんだけど」
あたしはそういうと春希さんに近付いた。
「春希さん、紅茶ない?」
「そこにあるよ」
あたしは紅茶を淹れると、春希さんの隣に立ってひそひそ話をしている皆を眺めながらカップに口をつけた。

