「俺がはっきりさせなかったのが悪い。」

「ちょ、頭上げてよ晃!」

今のは本心だった。
まだ下校中の生徒もいる。
なんか、アタシが悪者見たいじゃん。

「ここ、恥ずかしいし学校出ようよ。」
「そうだな...」

あたしの提案ですぐ近くの公園に向かった。

「飲み物買ってくるな?」
「あ、うん。」
「お願いします。」

少し思ったのは、二人きりにしないで欲しい。
ただそれだけだった。
でも、晃はそれを察知したのか、
すぐに帰ってきてくれた。

二人きりの間、どちらも一言も発しなかった。

「ほいっ!カフェオレでよかった?」
「うん。ありがと。」
「ありがとうございます...」

しばらくの沈黙を破ったのは、
美那だった。