なんか...気まずい...
でも、やっぱりその沈黙を破いてくれたのは晃だった。

「な~に、下向いてんの?あー反省してるみたいな?」

「な、なんの反省するんですかっ???」

「こ~んなかっこいい俺を振ったことについて。」

「こんのナルシストめっ!!!」

ほんとどっからその自信は湧いてくるのっ?
アタシも欲しいよ...
まぁ、まず無理だね...

元が悪いからっっっ

「まぁ、忘れて。今日あった事とか、キスとか。」
「ううん。晃のこと好きだから忘れられないっ!」
「それって、やっぱ幼馴染としてだろ。」
「もちろん。でも、少し違う感情もあるよ。」

少しだけ、ほんの少しだけだけど、
晃って優しすぎて、かっこよすぎて、
全てにおいて完璧すぎて、
好きになりそうだったんだ...

あのキスもほんとはあんまり嫌じゃなくて、
少し受け入れてる自分がいた。

今はまだ寂しいだけなのかもしれない。
それでも、
いつか好きになってしまいそうで...

ちょっと怖いんだ...

それから、アタシは晃に家の前、玄関まで送ってもらって、
まっすぐに家に帰った。