「晃...?」

「おぅ。学校来てねぇし、電話もでねぇし。」

「ゴメン。」

「あ、はい。コレ、莉那好きだろ?」

そう言って渡してくれた物は、大好物の駅前のプリン。
ちょっと高級なんだけど、
滑らかな口どけと濃厚なミルクの味で最近有名になってきたんだ。

「いいの?」

「それでよかったんだっけ?早く元気出せよっ!!!」

晃...晃はさ、もっと辛いはずだよね?
だって、お兄ちゃんだもんね?
なのに、なんでこんなに元気なの?


でもね、わかるよ?

無理やり笑顔作ってるの...

頑張らなくてもいいのに。

ホントはあたしが支えなきゃいけないのに。

どうして、晃が支えてくれてるの?



「んじゃな。明日は来いよ。」



―――――ガチャ―――――