杏奈ん家に着いたとき、もう夜中の1時になっていた。

「玲、ありがとう。」

「まず、携帯のGPSで調べてみよう。」

「繋がるかな?」

「南が電話をかけられたって事は、そこまでの相手じゃねぇよ。」
「あっ、これ工事地帯の倉庫だよ…。」

「やべぇな。あそこは寒いから、危ないぞ。」

「やだよ…南…。」

「まずお前が落ち着かないでどうするんだ。」

「だよね。」

「とりあえず、倉庫に行く。お前も行くか?」

「もちろん行く。」

「あったかい格好してけ。あと、懐中電灯持ってけ。」