教室の外から

『玲、ちょっと待ってぇ』

『おぅ、わりぃ。』

「今のって玲だよね?」

「気にしなくていいから。」

『お前本当可愛いな。今日、一緒に遊ぶか?』

『やったぁ。うちの方が、杏奈ってやつより全然いい?』

『あったりめーだろ。あいつは遊び』


体中に刺激が走った。

「もう…恋愛とか疲れたよ。あたしは、あたしは玲のことを助けたくて…ただ。でも、あいつには悩みが無いって言うならもうあたしは知らない。 一つもあたしのこと考えてくれてない。 あたしばっかりだよ。」

「杏奈……。今の杏奈に言っても無駄かもしれないけど…」

「っく、ひっく」

「玲の顔からして、今の本心じゃないと思う。最後に切ない顔してたし。」

「っつく。そっそんなことっ、あるわけっない。」

「もっと自分に自信持ちなよ。あいつを鼻で笑ってやるくらい。そんで、杏奈は玲を助けるんでしょ?何か分からないものから。なら、まず杏奈が強くなくっちゃ。ね?」

「……うん。」

「ウジウジしてないで、次の授業うけるよ」

あたしは頷いた。